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特定技能の新3分野、受入れはいつから始まるか

特定技能の新3分野、受入れはいつから始まるか

「倉庫業が特定技能に入ったと聞きました。うちはいつから受け入れられますか」。今年に入って、この形のご質問が増えました。令和8年1月23日の閣議決定で、特定技能の対象分野にリネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野が加わっています。ただし「分野に加わったこと」と「手続きが動き出したこと」は別で、3分野は進み方がそろっていません。2026年9月16日時点の公表資料で、分野ごとの現在地を並べます。

3分野は、どんな業務で加わったか

分野ごとの決まりは「分野別運用方針」(令和8年1月23日閣議決定)にあり、3分野はそれぞれ別紙3・別紙12・別紙19に定められています。業務区分と受入れ見込数は次のとおりです。

分野 業務区分 従事する業務(原文の要旨) 1号特定技能の受入れ見込数
リネンサプライ リネンサプライ リネン類の入荷から出荷までの一連の業務 4,300人
物流倉庫 物流倉庫 倉庫内で行われる貨物の入出庫、保管その他の倉庫内各種作業 1万1,400人
資源循環 廃棄物処分業(中間処理) 家庭からの排出及び事業活動に伴って排出される廃棄物の中間処理(減量化・減容化・安定化・安全化) 900人

出典:分野別運用方針 別紙3・別紙12・別紙19(令和8年1月23日閣議決定)。見込数は令和8年度から3年間の数で、令和10年度末までの受入れの上限として運用するとされています。

3分野に共通するのは、日本語能力水準が「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上であること、雇用形態が直接雇用に限るとされていること、技能水準が分野ごとの特定技能1号評価試験であることです。見込数の運用の仕組みは飲食料品製造業の受入れ上限と残り枠で整理しています。

進み方は、分野ごとに違う

「分野に加わった」あとに動き出すのは3つ——在留資格の申請、技能評価試験、分野別協議会です。ここが3分野でそろっていません。

分野 在留資格の申請 技能評価試験 分野別協議会
リネンサプライ 令和8年6月1日から申請が可能になったと公表(厚生労働省) 方針で「リネンサプライ分野特定技能1号評価試験」を規定。本分野の技能実習2号を良好に修了した者は試験免除(出入国在留管理庁) 令和8年7月31日から加入申請の受付が始まったと公表(厚生労働省)
物流倉庫 開始時期の公表は確認できず 特定技能1号評価試験は「試験開始時期については現在調整中であり未定」。育成就労技能評価試験は令和9年4月の育成就労制度開始以降を予定と公表(国土交通省) 「現在、設置に向けて調整中」(国土交通省)
資源循環 開始時期の公表は確認できず 「詳細決まり次第お知らせします」(環境省) 詳細は調整中。ただし加入希望機関に対し書面及び実地による確認(優良機関認証)を実施すると公表済み(環境省)

時点:2026年9月16日に各省庁ページで確認。物流倉庫・資源循環は、所管省庁ページに在留資格申請の開始時期の掲載が見当たらないという意味で「確認できず」としています。公表される場合は同ページに掲載されます。物流倉庫分野の記載は令和8(2026)年8月時点です。

開始時期は公表を待ちますが、待つ間にできることはあります(後段)。私たちも予測は書かず、所管省庁の更新を見る運用にしています。

リネンサプライ:先に動き出した分野の順番

いちばん進んでいるのはリネンサプライ分野です。厚生労働省のページに、日付つきで3つの出来事が並びます。

時点 公表されたこと
令和8年6月1日 特定技能1号(リネンサプライ分野)による在留資格の申請が可能になった
令和8年7月14日 「特定の分野に係る育成就労制度運用要領(リネンサプライ分野)」が制定された
令和8年7月31日 特定技能協議会・育成就労協議会の加入申請が始まった

出典:厚生労働省「リネンサプライ分野における特定技能・育成就労制度について」(ページ更新 令和8年7月31日)

受け入れる側の条件も方針にあります。リネンサプライ分野で特定技能所属機関に課されるのは、業界団体が定めた「衛生基準」の認定を受けた施設で1号特定技能外国人を受け入れることと、厚生労働省が設置する分野別協議会の構成員になることです。協議会の審査にどれくらいかかるかは、リネンサプライ分野では公表されていません。分野によっては加入証の発行まで2〜3か月程度とされる例もあるため(飲食料品製造業/農林水産省)、申請の前に置いておくと全体が待ちになりません(分野別協議会への加入と、証明書の有効期限の管理)。

働く人の側は、日本語がJFT-BasicのA2.2相当以上またはJLPT N4以上、技能は分野の1号評価試験と案内されています(出入国在留管理庁・2026年6月1日現在)。要件の全体像は特定技能で働く人に求められる要件をご覧ください。

物流倉庫・資源循環:待つ間に社内で進むこと

試験と協議会が調整中でも、手は止まりません。動き出したときに先へ進める会社は、この順で準備しています。

進めること 見る資料
自社の作業が業務区分の範囲に入るかを読み合わせる 分野別運用方針の別紙12・別紙19「業務区分及び特定技能外国人が従事する業務」
受け入れる側に課される条件を確かめる 物流倉庫=倉庫業法に基づく登録、入出庫・在庫管理のシステムの利活用。資源循環=別添に掲げる廃棄物処分業者等に該当するか
日本語A2.2相当を前提に、入社後の学習の続け方を決める 分野別運用方針「日本語能力水準」
支援体制を先に描く(誰が支援計画を回すか) 特定技能外国人受入れに関する運用要領
相談先を1つ持っておく 資源循環分野は環境省の受入れ支援サイト運営事業者(一般財団法人日本環境衛生センター)が事業者向け窓口
(資源循環)実地確認に備えて、処理工程・記録・安全衛生の現状を1枚にまとめておく 環境省「資源循環分野における外国人材の受入れ」の協議会の項

どれも人を迎える前に自社だけで進められます。先に済ませておけるものから片づけるのが、待ち時間の有効な使い方です。調べる順番は自社の仕事は特定技能の対象か、調べる順番にまとめています。

分野は今も見直されている。その追いかけ方

分野の追加や見直しは閣議決定で行われます。今の方針は令和8年1月23日のもので、平成30年12月25日の旧方針は廃止されました。古い一覧を基準にしない——これだけで調べ直しが1回減ります。

混ざりやすい日付もあります。「2027年4月」は、国土交通省・環境省のページにある育成就労制度の開始時期(令和9年4月)を指すもので、特定技能の受入れ開始日ではありません。施行日は令和9年4月1日と入管庁の「育成就労制度Q&A」に示されています。育成就労は施行前の制度ですので、いずれも予定として読みます。なお育成就労計画の認定や監理支援機関の許可の申請先は、入管ではなく外国人技能実習機構(OTIT)です。両制度の選び方は育成就労と特定技能、どちらで受け入れるかへ。

追いかけ先は3つ——所管省庁の分野ページ/出入国在留管理庁の新着情報/分野別運用方針の別紙。月1回、自社の分野の行を1行書き足すだけで、現在地は保てます。

なお本記事の内容は公表資料にもとづく目安です。最新の要件は出入国在留管理庁および各所管省庁の公表内容をご確認ください。

判断が分かれるところは、個別にご相談ください

自社の作業がどの業務区分に当たるか、複数分野にまたがる事業所をどう整理するかは、会社の実態によって答えが変わります。私たちは登録支援機関(登録番号 25登-011704)として、受け入れ後の支援と、社内で手続きを回す体制づくりをお手伝いしています(受入れ支援のご案内)。書類は作成の支援を行い、判断を要する部分は行政書士等と連携します(代表の神谷は申請等取次者の承認を受けています)。分野の可否は所管省庁で確認する話ですが、その手前の整理は一緒に進められます。

まとめ:次の一手

  • 3分野は令和8年1月23日の閣議決定で加わった。業務区分・見込数・日本語A2.2相当・直接雇用が方針に定められている
  • リネンサプライは令和8年6月1日から在留資格の申請が可能、7月31日から協議会の加入申請が始まった
  • 物流倉庫・資源循環は試験も協議会も調整中。開始時期は公表を待つ

最初の一手は、自社の1日の作業を書き出して、該当する別紙の業務区分と突き合わせてみることです。紙1枚で済み、開始が公表された日にそのまま使えます。ご相談はお問い合わせからどうぞ。

出典

いずれも2026年9月16日に確認。

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