受入れの実務

特定技能の提出書類一覧表、第1表〜第3表の使い分け

特定技能の提出書類一覧表、第1表〜第3表の使い分け

「特定技能の書類って、結局どれを揃えればいいんですか」——受け入れを始める会社から、いちばん多くいただく質問です。出入国在留管理庁のページを開くと表がずらりと並び、量に圧倒されてそっと閉じてしまう。ただ、あの並びは必要な書類が多いのではなく、いろいろな形の会社が同じページを見るので表が分かれているだけです。自社に該当するのは、そのうちの数枚に絞れます。申請の時期の逆算は在留期間の更新、3か月前から始める段取りに譲り、この記事では一覧表という資料そのものの読み方——どの表を印刷して手元に置くか——を扱います。

書類が多いのではなく、表が分かれているだけ

出入国在留管理庁の「在留資格『特定技能』」のページには、申請の種類ごとに提出書類一覧表が掲載されています(2026年9月17日確認)。一覧表は3つの系統に分かれていて、第1表=申請人に関する必要書類(表紙を含む)、第2表=特定技能所属機関に関する必要書類、第3表=分野に関する必要書類という組み立てです。

つまりあのページに並んでいるのは、全部を出す書類の束ではなく、自社がどれに当たるかを選ぶためのメニューです。認定・変更なら、所属機関の第2表と分野の第3表で自社に当てはまるものを見つける——この2つが決まると開く表が見えてきます(更新は組み合わせが変わります。後段で扱います)。最初に時間をかけるのは読み込みではなく、当てはめのほうです。

第1表・第2表・第3表は何が違うか

3つの表は、集める相手も、更新される頻度も違います。

表 何の書類か 主に動く相手 性格
第1表 申請人に関する必要書類 本人・送り出し側 人ごとに毎回そろえ直す
第2表の1〜3 特定技能所属機関に関する必要書類 自社の経理・労務 見出しの条件文で当てはめる
第3表 分野に関する必要書類 分野の所管省庁・協議会 自社の分野だけを見る

第2表は1から3に分かれ、それぞれの見出しに「どういう場合の表か」を示す条件文が置かれています。第2表の2は「法人の場合」、第2表の3は「個人事業主の場合」。第2表の1には「過去3年間に指導勧告書の交付、又は改善命令処分を受けていない機関であって、在留諸申請をオンライン申請、各種届出を電子届出で行い、かつ以下のいずれかに該当する場合」という条件が付き、上場企業、前年分の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人、3年間の継続受入れ実績があり債務超過となっていない法人などの分類が続きます(2026年9月17日確認)。自社がどれに当たるかは、この見出しの条件文をそのまま読んで確かめてください。

読み取れるのは、第2表の1の条件が会社の規模だけでは決まらないということです。オンライン申請と電子届出という運用のしかたも条件のひとつで、当てはまるかどうかは複数の条件を原文で確かめる必要があります。ただし申請と届出を電子で回す習慣は、規模にかかわらず今日から整えられるものです。

認定・変更・更新で、要る表が変わる

申請の種類で組み合わせる表が変わることを示す図。認定証明書交付申請と在留資格変更許可申請は第1表・第2表・第3表の3つ、在留期間更新許可申請は第1表と第3表で第2表の掲載はない

同じページでも、申請の種類ごとに掲載されている表は違います。在留資格認定証明書交付申請用と在留資格変更許可申請用には第1表・第2表・第3表が並びますが、在留期間更新許可申請用に並んでいるのは第1表と第3表で、第2表は掲載されていません(2026年9月17日確認)。

この違いが分かっていれば、更新のときに第2表にあたるものを探さずに済みます。海外から呼び寄せる場面の全体像は在留資格認定証明書は交付まで何か月かに、国内で働いている方を受け入れる変更申請の場面は特定技能の転職者を受け入れる、手続きと期限にまとめています。自社が次に迎えるのはどの申請かを決めてから一覧表を開くと、迷う場面がひとつ減ります。

分野別の第3表は、自社の分野だけを見ればよい

認定・変更の申請用の第3表は、分野ごとに表が分かれ、見出しに分野名がそのまま書かれています。介護、ビルクリーニング、建設、宿泊、飲食料品製造業、外食業などが並んでいるので、自社の分野の表を1つ開けば足ります。分野は改定で追加・整理されるため、見出しを上から見て自社の分野を探すのが確実です(2026年9月17日確認)。自社の仕事がどの分野に当たるかから確かめたい場合は、自社の仕事は特定技能の対象か、調べる順番に手順をまとめています。

一方、更新許可申請用の第3表は分野別ではなく、全分野向け(農業・漁業を除く)と、農業、漁業の3つです(2026年9月17日確認)。認定・変更のときと更新のときでは、第3表の分かれ方そのものが違うわけです。「前回と同じものが見つからない」と感じやすいのは、この段階です。探す場所を間違えたのではなく、切り分け方が申請の種類で変わっただけ、と捉えれば落ち着いて進められます。

提出前に自社で確かめる3点

一覧表は改定されます。手元に置いた1枚をそのまま使い続けるのではなく、申請のたびに次の3点だけを見ると、版ずれを防げます。

# 確かめること 見る場所
1 一覧表そのものが差し替わっていないか 出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』」のページ
2 使う様式に適用開始日が付いていないか 同庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」
3 第2表のどれに当たるかが変わっていないか 自社の直近の決算・受入れ実績・申請と届出の方法

2については、様式一覧に「令和8年4月1日以降に提出する際に使用する新様式です」という注記とともに、受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書(参考様式第3-6号とその別紙)が示されています(2026年9月17日確認)。令和8年4月1日=2026年4月1日はすでに過ぎているので、いま提出する分はこの新様式を使います。様式には適用の時期が定められているものがある——そう知っておくだけで、ダウンロードした日付を確かめる癖がつきます。

なお、書類のなかには対象となる年度や期間が指定されるものがあり、申請の時期で対象年度は変わります。提出前にそのつど最新の一覧表で確認するのが確実です。ここに書いた内容は目安であり、最新の要件は出入国在留管理庁の公表内容をご確認ください。

ここは分野ごとに違うので、ご相談ください

第3表の中身は分野で異なり、第2表のどれに当たるかも会社ごとに違います。自社の分野・法人か個人事業主か・受入れ実績・申請の方法——この掛け合わせで、手元に置く表の組み合わせが決まります。

私たちは登録支援機関(登録番号 25登-011704)として、受け入れ後の支援と、社内で手続きを回す体制づくりをお手伝いしています。書類については作成の支援を行い、判断を要する部分は行政書士等と連携して進めます(代表の神谷は申請等取次者の承認を受けています)。「うちの場合はどの表を見ればいいのか」という具体的な1件から、お話を伺えればと思います。支援の内容は受入れ支援のご案内にまとめています。

まとめ:次の一手

  • 提出書類一覧表は、第1表=申請人/第2表=所属機関/第3表=分野の3系統に分かれている
  • 第2表は「法人の場合」「個人事業主の場合」などに分かれ、第2表の1にはオンライン申請・電子届出を含む条件が付いている
  • 在留期間更新許可申請用に掲載されているのは第1表と第3表で、第2表はない
  • 第3表は分野別。認定・変更と更新では、分かれ方そのものが違う
  • 一覧表も様式も改定されるので、申請のたびに公表ページで最新版を確認する

最初の一手は、自社の分野と申請の種類に該当する表だけを抜き出して、1枚の目次にしておくことです。「認定なら第1表+第2表の◯+第3表の◯」「更新なら第1表+第3表」と自社の当てはめを書いておけば、次の申請では表を探すところからやり直さずに済みます。短い時間で作れて、担当者が代わっても引き継げます。ご相談はお問い合わせからどうぞ。

出典

いずれも2026年9月17日に確認。

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