受入れの実務

支援計画を変更するのはどんなときか、届出の期限

支援計画を変更するのはどんなときか、届出の期限

「支援担当者になっていた社員が、来月から別の部署に移ります。入管に何か出すのでしょうか」——受け入れが続くと、こうしたご相談が増えます。1号特定技能外国人支援計画は、申請にあわせて提出したら終わりの書類ではありません。担当者が代わる、委託の範囲を見直す、面談の頻度を変える。体制が動けば計画の中身も動き、変更日から14日以内の届出につながります。出入国在留管理庁の「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(令和8年8月版・2026年8月20日更新)と随時届出のQ&A(令和7年6月)をもとに、変更に当たる場面、必要ないとされている場面、出す先と期限の起点を整理します(2026年9月時点)。

変更したら14日以内。まず条文の位置を押さえる

根拠は入管法第19条の18第1項第2号です。同号は「1号特定技能外国人支援計画の変更(法務省令で定める軽微な変更を除く。)をしたとき」に届け出なければならないと定めています。期限は入管法施行規則第19条の17第2項が定めていて、事由が生じた日から14日以内とされています。

運用要領も、変更日から14日以内に、出入国在留管理庁電子届出システムを利用するか、当該機関の住所を管轄する地方出入国在留管理局に書面を提出して届出を行わなければならない、としています。管轄は出入国在留管理庁の管轄地域一覧で確認できます。

定期届出は2026年4月から年1回になりましたが、こちらは対象期間で動く別の時計です(定期届出は年1回に)。支援計画の変更は出来事が引き金で、見るところは1つ。支援計画書(参考様式第1-17号)のどの欄が動いたかです(書式の読み方は支援計画を自社で書くへ)。

変更に当たる場面は、計画書の欄ごとに並んでいます

運用要領第7章第2節の別表は、届出が必要になる変更事項を項番ごとに挙げています。項番は支援計画書の項目に対応しているので、計画書を横に置いて読むと当たりがつきます。

計画書の項番 届出が必要とされている変更
Ⅱ 特定技能所属機関 支援責任者の役職の変更/新たな支援責任者の選任/記載した支援責任者の退任/記載した支援担当者数の減少/婚姻・転籍・役職変更等により「支援の中立性を確保していることの有無」欄に変更が生じたとき
Ⅲ 登録支援機関 Ⅱと同じ並び(ただし退任は「新たな支援責任者の選任」に該当する場合を除く/末尾は「支援の適正性を確保していることの有無」欄)に加えて、新たな登録支援機関と支援委託契約を締結したとき/委託契約を終了して受入れ機関が自ら支援を行うとき
Ⅳ 支援の内容 支援内容の変更/実施予定を「無」に変更/支援担当者の変更・その役職の変更/委託の有無の変更/委託先の変更(委託先の同一性に変更がない場合を除く)/実施方法の変更

Ⅳにはさらに細かい行があります。事前ガイダンス・生活オリエンテーション・相談又は苦情への対応・定期的な面談の4つは実施言語、生活オリエンテーションは実施予定時間、定期的な面談は実施予定時期を変えたときに届出が必要とされています。通訳の入れ方や面談の組み方を見直すときは、この行を先に見ます。

ただし運用要領は、別表に掲げる変更事項及び特記事項はあくまでも具体例であり、届出の対象となる変更事項は別表に記載されているものに限られないとしています。迷うものは「対象かもしれない」側に置いておくと、後から慌てずに済みます。

届出が必要ないとされている場面もあります

動くたびに全部出すのか、と身構える必要はありません。別表とQ&Aは、必要ないとされる場面も書いています。

  • 支援責任者が婚姻等によって氏名を変更した場合、届出は不要とされています(ただし前掲の中立性の欄に変更が生じた場合は必要)。支援担当者の婚姻等による氏名の変更も、Ⅳの変更事項から除かれています
  • 支援担当者の人数が変わっても、最終的な人数が変更前の計画書に記載された人数を下回らないなら、その都度の届出は必要ないとされています(人数の話です。担当者そのものが替わった場合は、人数が同じでも届出が必要とされています——Q&A A3-4)
  • 支援責任者が交代するときは、退任に係る内容を届出書に記載することは必要ないとされています。新たな就任の旨を書きます(複数人体制で、そのうち退任する方がいる場合は退任の記載が必要)

書く量も多くありません。添付する支援計画書は全て記載する必要はなく、変更箇所と末尾(機関名称、作成責任者の氏名)の頁を提出すればよいとされています。変更を了承した旨の支援対象者の署名も必要ないとされていますが、変更した計画書は本人が十分に理解できる言語に翻訳して交付し、内容を十分に説明してください、とも書かれています。ここは手続きというより、本人との関係の仕事です。

要否は計画書の記載と変更の中身で変わります。判断が分かれるものは個別にご確認ください。

出す先と様式、そして14日の起点

支援計画を変更したときの流れ。どの欄が動いたかを確認し、第3-2号と変更部分の計画書を用意し、変更日から14日以内に提出する図

出す書面は、支援計画変更に係る届出書(参考様式第3-2号)と、変更後の支援計画書の変更部分です。場面によって添える書類が増えます。

場面 添付するとされている書類
支援の実施担当者が変わった 計画書(第1-17号)+支援担当者の履歴書(第2-6号)
新たに登録支援機関へ全部を委託する 登録支援機関概要書(第2-2号)、支援責任者の就任承諾書及び誓約書(第2-3号)、支援責任者の履歴書(第2-4号)、支援担当者の履歴書(第2-6号)。登録申請時から変更がなくても提出が必要とされています
委託契約を終了して自社支援に切り替える 計画書(第1-17号)+特定技能所属機関概要書(第1-11-1号)

14日の起点は、予定を決めた日ではなく変更した日です。郵送の場合、Q&Aは14日以内に地方出入国在留管理局又は同支局に到達している必要があるとしています。消印ではなく到達なので、届く日数を見込みます。数え方の細部と他の届出との関係は随時届出の出す場面と期限の数え方へ。

委託しているときも、届け出るのは受入れ機関です

条文の主語は特定技能所属機関、つまり受入れ機関です。支援の全部を登録支援機関に委託していても、届出の名義と義務は会社に残ります。委託の組み替えは、支援内容が変わらなくても支援計画の変更を伴います。

社内で決めたこと Q&Aが示している届出
全部委託をやめて自社支援に切り替える 支援計画変更の届出(計画書のⅢ欄を削除しⅡ欄を記載)+支援委託契約の終了に係る届出(添付は上表を参照)
自社支援から支援の全部を委託に切り替える 支援計画変更の届出(Ⅱ欄を削除しⅢ欄を記載)+新たな支援委託契約の締結に係る届出
自社支援のまま、支援の一部を委託する 支援計画変更の届出(「委託の有無」欄と実施担当者の欄が変わるため)。締結の届出は不要とされています

なお、定期的な面談の実施を一部委託することはできないとされています(随時届出Q&A A3-8)。一部委託はこの線の内側で組みます。

委託先そのものを入れ替える場合の書面と順番は登録支援機関を変更するときへ。なお、支援委託契約を終了した場合は、受入れ機関の役職員から支援責任者及び支援担当者を選任する必要があるとされています。

書く人も先に決めます。届出書の作成を役職員以外に委任できるのは行政書士又は弁護士に限られ、それ以外への委任は行政書士法等に抵触するおそれがあるとされています。署名するのは実際に作成した役職員です(行政書士又は弁護士に作成を委任した場合は、その方が署名するとされています)。

委託中か自社支援かで、社内の手順は変わります。私たちは登録支援機関(登録番号 25登-011704)として、受託している範囲の支援記録や体制の情報をお渡しし、御社が届出書を作成できる形をご一緒しています。判断が要る場面は行政書士等と連携して進めます(支援の3本柱/内製化のご相談)。「来月こう変えようと思っている」という段階のご相談が、いちばん整理しやすい形です。

まとめ:変わったら知らせる経路を、社内に1本

  • 期限は変更日から14日以内。出す先は電子届出システムか管轄の地方出入国在留管理局
  • 見るのは支援計画書のどの欄が動いたか。Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの別表が場面を並べている
  • 婚姻等による氏名の変更など、必要ないとされている場面もある
  • 計画書は変更部分と末尾の頁でよい。本人には翻訳して交付し、内容を説明する
  • 委託していても、届け出るのは受入れ機関

最初の一手は、人事と総務の手順に「支援責任者・支援担当者・委託の範囲が変わったら知らせる」の1行を足すことです。経路が1本あれば、あとは様式を選んで書くだけになります。ご相談はお問い合わせからどうぞ。

なお、本記事の内容は公表されている情報にもとづく目安です。最新の要件は出入国在留管理庁の公表内容をご確認ください。

出典

2026年9月8日に確認。

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